日本各地で提供されている焼きそばの中には、主張が強い個性的な焼きそばがたくさんあります。しかし、こんな個性派焼そばが、実はその地域では当たり前に食べられているなんてことも珍しくはありません。普段から個性派焼きそばを食べている人にとっては、普通の焼きそばを見た時に「こんなのは焼きそばじゃないよ」と勘違いしてしまう人も中にはいるかもしれませんね!
各地で進化を続ける個性派焼きそばたちをご紹介させていただきます。
⑩大分・日田やきそば
日田焼きそばの元祖ともいえる「想夫恋」さんの焼きそばの特徴は、なんといっても焦げるくらいまで焼き上げた麺のパリパリ部分ともちもち部分を同時に味わえるところではないでしょうか。大分県・日田市内には、想夫恋さんが5店舗を展開されているようですが、他にも同じような焦がし麺のバリボリ食感の焼きそばを味わえるお店が10数店舗も営業されています。オリジナルソースにも焼き方にも、各店舗独自のこだわりが感じられますので、地元の方でもお店によっては、好みが分かれるところではありますが、皆さんも大分県日田市に寄られた際には、バリボリ食感の焼きそばをぜひ体験してくださいね!
自分で焼きそばを作るときにも、麺はしっかり焼いた方がおいしいというのが分かっていただけると思いますよ!

見た目はおいしそうな普通の焼きそばといった感じですが、食べたら分かるそのバリボリ食感!この特徴を知らず食べた人の中には、焦げてるよっ!とついついクレームを入れてしまう人がいるかもしれませんが、これが日田焼きそばのこだわりですのでクレームだけはご勘弁を・・・。
⑨福島・浪江やきそば
麺が太っ!というのが第一印象、稲庭うどんとか五島うどんとか、つるつるしこしこの細目のうどん好きな自分からすると、なみえ焼そばの麺はもはやうどん。いやっうどんよりあきらかに太いっ!出来上がりは誰が見ても焼うどんです。麺が太い分、ソースの味が強くしてあるようです。このソース感の強さは、見た目に反して、懐かしさを感じる美味しい焼きそばです。極太麺のもちもち感と弾力、濃い目のソースが相性抜群です。

あれっ!「俺が頼んだのは焼うどんじゃないよ~」と思わないように注意しましょう!なみえ焼きそばはとにかく麺がふとい!
⑧イタリアン(焼きそばみたいな・・・)
新潟県民のソウルフードとしての地位を確立したイタリアン!?
イタリアンと聞くと普通はパスタやピザを想像してしまいますよね!しかし新潟でイタリアンと言えば焼きそばが常識。焼きそばの上に、少し甘めのトマトミートソースをトッピングしたイタリアン!麺だけを食べてみると柔らか太麺のもちもち食感、少し薄味には感じますが、しっかり焼きそばとして焼かれていることが分かります。トマトソース・ミートソースが加わることでおかずにもおやつにも丁度よい味加減に仕上がります。このイタリアンは、新潟市などの下越地方を中心に店舗を展開する「みかづき」、長岡市などの中越地方を中心に店舗を展開している「フレンド」で店舗もたくさんありますので新潟に行きさえすれば比較的簡単に味わうことが出来ます。
みかづきさんの販売当初のキャッチコピー「お嬢さん ちょっと変わった焼きそばを始めました」。これを聞くとやっぱりイタリアンは焼きそばだったんだと理解できますが、一方フレンドさんの商品ポスターでは「すばらしい味です。焼きそばではなくスパゲッティーでもなく やきそばみたいでスパゲッティーみたい」のキャッチコピーが・・・。結局、イタリアンはイタリアン!新潟県に行かれた際には、「みかづき」「フレンド」のイタリアンをぜひ食べ比べてみてください!イタリアンを語るには実際に食べてみるしかないようです。

⑦仙台・麻婆焼きそば
宮城県には、2度蒸しの茶色い麺とそのおいしさで有名な、石巻焼きそばがあります。ソースを掛ける前から茶色の焼きそばも十分特徴的なのですが、宮城県の中心部である仙台にはもっとインパクトある焼きそばが存在します。

今回訪れた、マンミのマーボー焼きそばは、蒸しあげた麺を一旦乾燥させ、調理前にお湯に戻して焼くことで、パリパリ食感ともちもち食感を併せ持つ麺となっています。それでいて具であるマーボー豆腐との絡みでさらにおいしさが増します。
仙台には、70店舗以上のマーボー焼きそば認定店が存在しているようですが、どこお店にもそのレシピにはこだわりがあるようで、仙台マーボー焼きそばと同じ名はついていても、店々で同じものは全くなく、味も具も異なります。今回、いただいた「まんみ」さんには、マーボー焼きそば以外のメニューも豊富で、どれも美味しそうなものばかり。当然マーボー豆腐自体がおいしい本格中華のマーボー焼きそばがマズいはずありません。
マンミさんの他メニューも気になりますし、マーボー焼きそばの名店探しも楽しそうです。仙台ではおいしい食事と焼きそば探しが楽しめそうですね!
➅群馬・太田焼きそば
焼きそば県と称されることもあるほど焼きそばが有名な群馬県ですが、じつは、焼きそば屋さんの数では、それほど多くないのが事実です。それではなぜ、焼きそばと言えば群馬県と言われるほどの地位を築いてこれたのでしょう。

太田焼きそばと言えば、岩崎屋さんのこの真っ黒な焼きそばを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?しかし、太田焼きそばには「伝統の味」「秘伝ソース」同じものは2つとしてない!がキャッチコピーであるように各店舗、店舗で味も特徴も違うという特徴がないことが、太田焼きそばの特徴のようです。太田市には、昔から工員に愛されてきた伝統の焼きそば店が、数多く残っていることで焼きそばの街と称されるようになったそうです。
岩崎屋さんの焼きそばを今回いただきましたが、この黒さから勝手に超濃い味の焼きそばを想像しましたが、口に入れると意外と薄味、ほんのり甘いソースとかすかに残る酸味が優しいお味のやきそばでした。
⑤つゆ焼きそば
青森県には、昔ながらのおいしい焼きそばが味わえるお店がたくさんあります。しかし、昔ながらの焼きそばとはいっても、昔からちょっと違った焼きそばが普通に食べられ、その文化を守り続ける地域も存在します。黒石市の極太の平打ち麺を使った焼きそばもそのひとつではないでしょうか。地元では、これが普通のやきそば麺だと勘違いしている人も多くいるほど深く浸透しています。黒石焼きそばはウスターソース味の酸味が強めの懐かしいオーソドックスな焼きそばではありますが、平らで極太の麺が特徴的です。地域では70店舗弱の焼きそば提供店があるようで、これは人口当たりの提供店舗数としては日本一とも言われるほど。
普通の黒石焼きそばでも十分特徴的なのですが、これだけなら、浪江の極太麺よりインパクトは小さいですし、沖縄の人が食べる沖縄そばの焼きそばと似たところもあります。
しかし、普通の焼きそばが、つゆに浸かると「これは焼きそばなの?」というくらいの衝撃的な焼きそばへと変わります。これが黒石つゆ焼きそばです。

④シジミの汁焼きそば
黒石のつゆ焼きそばもそのビジュアルは衝撃的でしたが、そこから派生したのか?青森県にはさらに衝撃的な焼きそばメニューが誕生しています。観光地としても有名な青森県の五所川原の十三湖はおいしいシジミが取れることでも有名です。
青森県産のお米「つがるロマン」の米粉を使用した麺とシジミのうまみたっぷりの汁につかった麺は、どうみてもラーメンに見えてしまう一品ですが、シジミの汁焼きそばの条件のひとつに、麺を炒めて調理する(炒麺・やきそば)ことが挙げられていて、実際に食べてみると分かると思いますが、ラーメンではなく焼きそばですよとしっかり主張したお味になっています。
黒石のつゆ焼きそばより歴史が浅いかもしれませんが、シジミの絶品スープに入った、焼かれた米粉麺が人気を獲得していくことは間違いないでしょう。自然豊かな青森県でおいしい空気とシジミの汁焼きそばで心も体も満たされましょう!

③糸魚川・ブラック焼きそば

糸魚川ブラック焼きそばは、その名の通り真っ黒。東京・東村山の黒焼きそばと比較してもその黒さは際立ちます。しかも、ただ地域おこしで黒くしただけのものとは訳が違い、味にも相当なこだわりが感じられます!新潟県には、ブラック焼きそばの他、レッド焼きそば、ホワイト焼きそばの3色のご当地焼きそばが存在しておりますが、どれも色だけでなく、味へのこだわりと地域食材を使用するというこだわりがMIXされて完成度の高い仕上がりに感じられます。また、新潟県にはパスタではない変わった焼きそば「イタリアン」もあります。
新潟県ご当地焼きそば完全制覇も1泊2日あれば十分に達成できますので、焼きそば好きの方は、ぜひチャレンジしてほしいですね。
②レッド焼きそば
ご当地焼きそばの聖地ともいうべき新潟県!赤倉温泉レッド焼きそばは、赤さが半端ない!しかもこの色からは想像できないほど辛くない・・・不思議な焼きそばが【みよしや】レッド焼きそば。見た目の通り、ウスターソース感はほぼゼロ。紅ショウガと区別がつきにくいほど赤く染まった麺からは、塩・コショウ以外の特別の辛さは感じられない。
食感は確かに焼きそばなのだが、ウスターソースの味はしないし、覚悟した辛さも感じない。食べ終わった後は何となくのケチャップ味をそいだナポリタンような感覚になっていました。さきに紹介したイタリアンの言葉を借りると「ナポリタンのような」「やきそばのような」レッド焼きそばである。とにかく、塩・胡椒の少しの辛さを温泉卵でやわらげながら食べるレッド焼きそばは、庶民派やきそばというよりも少し上品な食べ物という感じがします。

①富士宮焼きそば・富士山焼きそば
富士宮焼きそばは、おいしい麺と肉かすと大量にかけられた魚粉が絶妙のバランスで地域おこしやきそばの代表的存在となったことは、ご承知の方も多いと思います。最近では、サービスエリア人気ランキングで不動の人気NO1であった海老名サービスエリアを抑えて人気となっていると噂の駿河湾沼津(上り)サービスリアでは、こちらの富士山焼きそばが販売中です。

インパクトの強さはNO1の富士山やきそば!
駿河湾沼津(上り)のサービスエリアは、充実したショップと広大な駿河湾を見渡せる景色で、ロングドライブの休憩時には是非立ち寄りたいサービスエリアではありますが、残念なことに富士山の姿を見ることはできません。
そんな時には、せめて焼きそばだけでも富士山の姿を感じてみてはいかがでしょうか?味は塩味で、写真映えもいいですが、口に入れる時には、この青色に抵抗を感じてしまうのはわたしだけでは無いはずです。
まとめ
焼きそばでの地域復興・町おこしが各地で行われていますが、昔から伝わる伝統的な焼きそばを広めようとする地域がある一方で、新たな名物となるやきそば作ろうと味や具材や調理方法で特徴をもたせる焼きそばも各地で誕生しています。さらには、インスタ映えを意識した超個性派やきそばもぞくぞく誕生しています。
焼きそば界もラーメン界のように盛り上がって、各地でおいしい焼きそばがもっともっと誕生したらいいですね!
ここで紹介した、ランキングについては私自身の好みの問題もありますで、味についてのランキングではございません。あくまでも、えっ!これが焼きそば?という衝撃度のランキングとなっております。普通の焼きそばに飽きた際には参考にしてください!
